香港地獄紀行 2日目
9月24日（金） 香港
だいぶつ！
ランタオ島の天壇大仏
8時半ほんの少し前、いつものようにアラームより早く起きた(笑) まあ私としては、旅行のときはだいたい7時には起きるので、かなりのんびりさんではありましたが。ほかの二人はまだ寝ているようなので、カーテンをそろりとめくって空の様子を確認。よし、多少雲が多めだが、一応晴れてるようだ。ああ台風行っちゃってよかった♪みんな9時前には起きて身支度を整え、まずは朝ごはんだねぇとホテルを出る。近くに麺のお店があったような気がしたので、あそこのぞいてみましょう。……ほぅ、覇王鶏とやらの専門店ですか。これは非常にそそられるところだが、朝からはちと重いかな〜と見送ることに決定。とりあえず尖沙咀駅前に出て、また重慶大廈で1万円両替をしていくと、昨日よりちょっと多めの909HK$になりました。ほんとにレートが毎日違うんだなー。
N氏がいい店知ってるというのでついていくと、ファッショナブルな商業ビルに入っていきまして……ファストフードのようなお店がありますな。なるほど、ここでモーニングをいただいちゃおうという寸法ですな？香港はイギリス統治時代の名残か朝食は"ブレックファスト"が一般的で、特にグズグズになるまで煮込んだマカロニスープが定番だとかで気になってたんだよね。というわけで丸パン、目玉焼き、マカロニスープにカフェオレのセットにしてみました。おっ、マカロニスープうまいじゃん！でも全然グズグズじゃないよ？丸パンにマーガリンの薄切りを塗って食べてたんだけど、N氏によるとマーガリンが冷たいうちにパンの間に挟み、冷温のハーモニーを楽しむんだそうな。ではまた明日にでも。
尖沙咀駅にて、専用の機械でオクトパスに100HK$チャージ。別にカードをかざすと残額が表示される機械があるのがいいね。日本でも導入されないかなー。さてここから地下鉄で中環に向かい、乗り換えて本日の目的地であるランタオ島の東涌（トンチョン）に向かうわけですが、その一つ前の欣澳（ヤンオウ/サニーベイ）から香港ディズニーリゾートラインが出ております。マジでディズニーランドに行くためだけの路線で、次がもう終点の迪士尼（ディシーネイ）駅。西武豊島園線みたいなもんですな。というわけで中環で乗り換えて発車を待っておりますと、韓国人？の若い夫婦が駆け込んできまして、英語で何事か訊いてきた。たぶん「ディズニーランドへはこれでいいのか」だと思うんだけど……えっと、この路線でいいんだよな……ともごもごしていると、「Ah……Japanese?」とすまなさそうに去っていきました。ちゃんと乗れたかなー。
さてこの路線、香港島を走っている間は地下鉄ですが、ランタオ島に渡る時はゆりかもめや瀬戸内線のように橋の上を通ります。その景色の素晴らしさといったら！なんかもう海の上を疾走しているような開放感ですよ。はふぅ……。そして東涌に到着しますと、駅前にはどどーんと巨大なアウトレットモールがそびえ立っております。ちょっとトイレついでに中をのぞいてみたところ、カジュアル、スポーツウェア、靴など実に若者向けなお店が揃っていて、しかも安い！地下1階は全部巨大スーパーでしたが、あまりにも広いので買い物が面倒になるレベル(笑) フードコートやシネコンもあるので、いろいろ楽しめそうですな。あとはゲーセンと本屋があれば完璧だったんだが……。
おっ、コーラの自販機があるな。……あっ！これ最近話題の「過冷却コーラ」だ！コーラを氷点下に冷やしてあり、軽く振ってから開けると一気に凍ってシャーベット状になるというもので、その自販機が香港にあったとは……！さっそくチャレンジだぜ！オクトパスカードを当てて、ジー、ガシャンと。この時点では確かに普通のキンキンに冷えたコーラだな。説明書きに従い、軽く振ってからプシュッと…………おおおっ！確かにシャーベット状になりよった！これはなんとも面白い♪ほっとくと溶けるのでさっさと飲みましょう。確かこれ、気圧がかかっているので氷点下でも凍らず、衝撃を与えて開栓することで気圧が上がり、分子配列が乱れて一気に凍るとかじゃなかったかな。詳しくはググれ。
ひと休みしたところで駅前から出ているケーブルカー（日本でいうところのロープウェイ）乗り場へと向かい、ここから大仏のある仏教テーマパーク『昴坪市集（ゴンピンビレッジ）』まで25分の空中散歩を楽しんじゃおうというわけです。さて一口にケーブルカーといいましても、一番安い普通のゴンドラのほかに床がガラス張りの水晶車（クリスタルキャビン）、ガイドがついて貸し切りの高級個室キャビンがあり、片道、往復、アトラクション券つきなどいろんな料金パターンが用意されてるので、お好みに合わせてセレクトできちゃいます。なんかこれからお寺に行こうというのに随分とまあ俗っぽいような気がするんだが、お前らそれでいいのかね。
さてロープウェイで25分というのはかなり長く、いくつもの峠と谷を越えていくことになりますが、その景色の素晴らしさといったら！……いや、いえない。これはもう見なければ解らない。果てなく広がる海原、山裾には細波きらめく湖水、遠くに近くに連なる峰々、蒼穹にたゆたいし遥けき雲よ。そしてその豊かな自然の中に現れる規律正しき香港国際空港、街にそびえるは風水による奇怪なビル群……それら全てが、余すところなく視界に飛び込んできては次々とその顔を変えてゆく。3人とも夢中でシャッターを切り続けましたよ。でも夢中になりすぎて後半は疲れてぼ〜っとしてた(笑)
……おっ！遠くに大仏のお姿が見えてまいりました！ああありがたやありがたやととりあえず拝んでおく。そして箱根の大涌谷によく似た雰囲気のロープウェイ乗り場を降りますと、駅前広場は観光客でいっぱい！そこから大仏までの参道には、食事処と土産物屋がずらりと並んでます。なんか『自由が丘 sweet paradise』なんてスイーツ屋があるんですが……。この辺りは古い中国の町並みが再現されていて、その一角にお釈迦様の悟りへの足跡をたどる『仏陀ウォーキング』などというアトラクションがあるんだけども、なんかそれはなぁ……。僧侶がお土産を山と抱えた看板には、全然煩悩捨てられてないじゃんと突っ込まざるをえない。あっ、ガシャポンコーナーがある！日本のものばかりで、1回5HK$だったのでついパフェのマスコットを出してしまいましたが……コピー品だなこれ……。
参道を抜けて大仏のお膝元の広場に入りますと……わんこがうろうろしてる！ε=(ﾟ∀ﾟ*) 一体どういうわけだ！？あっ、売店の裏にもいたよ！そうか、極楽とはここのことだったのか。連れにちょっと待っててと声をかけてわんわんお〜♪とにじり寄り、愛想を振りまいてきました。ああん。あとでまた遊んでね〜♪と後ろ髪引かれつつもその場を離れ、大仏様へと。270段もの石段を登った先に鎮座するこの大仏様は高さ23mもあり、世界最大の野外仏なんだそうだが……牛久大仏は120mあるよ？おおっ、ここからの景色も見事ですなぁ。拝観料を出せば内部見学ができるそうなんだが、別にどうでもいいのでパスして、庭園の奥にある寶蓮寺（ポーリンジー）をのぞいてみましょう。
本堂の前ではたくさんのお香が静かに煙を上げ、さすがにおごそかな雰囲気。それにしてもきらびやかな装飾だな……。お寺ってなぜか金と赤（朱）が基本なんだよね。賽銭箱のところには分厚い座布団が敷かれ、お年寄りなどがひざまづいて繰り返し頭を下げ、熱心に拝む姿が見られました。また脇を通りつつ合わせた手を前後に大きく揺するようにしている人もいました。あれはどういう意味があるんだろうと前々から気になっていたんだけども、ひざまづいて頭を下げる代わりなのかもしれませんな。本堂の裏手では何か大規模な工事が行なわれてましたが、足場が竹！Σ(ﾟдﾟ；) 街中の工事現場でもみかけたけど、強度とか大丈夫なんだろうか。
ではそろそろお土産でもと参道の台湾菓子屋にてドライマンゴーと梅タブレット、そして珍しいドライスターフルーツを買い求めたところ、おまけに月餅くれました。ホテルに戻ってからお茶淹れていただきましょう。……あ、またわんこみっけた♪すまないが先に行っててくれと離脱して、わんわんお〜♪と追っかけまわす。でもあんまり構ってくれなかった……。そういや果物を食べてなかったなと、お土産屋さんの店頭で小さなりんごを3つ10HK$で買い求め、みんなで歩き食い。結構うまい♪おや、ロープウェイ乗り場前のテントで、虫やサソリ、鮫の歯などを樹脂で固めたアクセサリーを売ってるね。1個30HK$のうえ「買四送一」つまり「4つ買ったら1つおまけ」だったので、I氏と共同購入しましたよ。でかいコガネムシが美しい。香港ではこの「買○送×」というシステムが広く取り入れられているようで、街中でもよくみかけます。
帰りのロープウェイももちろん素晴らしい景色でしたが、いささか疲れたのかあまりはしゃがず。あ〜お腹すいた〜ということで、アウトレットモールのフードコードでお昼にしました。各自好きなものを調達してくること！解散！ひとまわりしてみますと、広東料理、台湾料理、東南アジア料理、フレッシュジュースなどいろんなお店があって目移りするな〜♪でもここはやっぱどうしても食べたかったあれでしょう！と香港名物エビワンタン麺セットにしましたよ。細打ちちぢれ麺が丼に盛られ、スープと具は別の器で出てきました。えっと……これはつけ麺みたいにするの？それともこれを麺にかけるの？わからんかったのでぶっかけて普通のラーメン状にしてしまいました。……エビがぷりっぷり♥ 麺はちょっと硬めで歯応えがある。付け合せのゆで青菜がまたオイスターソースに合うこと♪デザート代わりにジューススタンドで作ってもらったマンゴーミルクがまた濃厚でたまりませんわ。
食後はアウトレットモールにて、Levi'sショップでジーンズを漁ったり、アシックスショップを冷やかしたりと適当にぶらぶらしてから、一度ホテルに戻ることになりました。帰りは行きとは少し経路を変えてみようかと、途中の南昌（ナンチャン）で西鐡綫に乗り換えて、尖沙咀の東側にある尖東（チムトン）駅へ。実はここがホテルの最寄り駅なんですよね。駅ナカのサークルKに寄ってみたら、ファンタすいかなんて凄いものみっけた♪……確かにすいか味だ！でもきちんとはまとまっていて、伝説のウィズユースイカソーダほどのインパクトはないな。ホテルに戻ってきてポットでお湯を沸かし、サービスのインスタントコーヒーを淹れてさっきもらった月餅をいただきました。……あっ、フルーツケーキみたいだ！日本で月餅というとたいがいゴマ餡の栗饅頭みたいな感じですが、こういうのもあるんだな〜。
一息ついてから18時過ぎに再度出発！さあてこれからお待ちかねの屋台街めぐりですよ！どんな怪しいものが待っているかと思うともうコペルニクスうううと身悶えを禁じえません。とその前に軍資金を調達するため、重慶大廈で1万円を両替して900HK$を得ました。そうだ、せっかくなんでなぜか重慶大廈の中に数多くあるインド惣菜店でなんか食いますかねと、I氏はタンドリーチキン、私はケバブ（10HK$）をいただいて歩き食い♪これは結構いけますよ。しっかしほんと怪しいビルだよなぁここ……。
まずは油麻地ひとつ手前の佐敦（ジョーダン）で降りて、N氏に案内されるままに向かった先は……模型やラジコンの店だらけじゃないですか！Σ(ﾟ∀ﾟ*) なんという天国！その模型屋街のうちの一軒がN氏お目当てのお店で、ショーケースにはガンプラを始めとする見事な作例がずらり！しかも日本にはないものまで！なるほど、お店オリジナルのガレキですか。この1/60ケンプファーすげえええええ！このかっこよさはただ事じゃないですよ。でもガレキを作るスキルはないし、しかも数千HK$……さすがに手が出ませんでした。N氏は財布の中身と相談しつつ真剣に悩んでましたけどね。
続いて油麻地ひとつ先の旺角（モンコック）に移動して、いよいよ屋台街のひとつである女人街（ノイヤンガイ）へ突入だ！ここはその名の通り衣料品、バッグ、化粧品、アクセサリー、小物、雑貨、美術品、人形、マスコットなど主に女性向けアイテムを取り扱ってるんだけど、おもちゃの類も多く、思わずよくできた中華料理の食品サンプルキーホルダーを買い込んじゃいました♪で……特に屋台では値切るのが当たり前で、それを前提に値段がつけられているそうなんだが、今まで値切るという行為とは無縁な人生を歩んできたもので、どうにも切り出しにくい。でも「まとめて買うからまけて」ぐらいなら比較的気が楽なので、そうしてみることにする。1個30HK$だったが、5個欲しいと伝えたところそれで100HK$でいいよということになりました！言ってみるもんだな♪嬉々としていろんな料理の中から5つ選んで袋詰めにしてもらいまして、その時の私とおばちゃんの会話。
「Present?」(^ー^ )
「For me.」(^ω^ )
「For you!?」Σ(ﾟ∀ﾟ*)
「I like it.」(^ω^ )
こんなむさいおっさんがこんなかわいいの好きだなんて夢にも思わなかったろうなぁ(笑) 更に別の店で、モンハンの武器（大剣とスラッシュアックス）の金属製キーチェーンマスコットを発見！なんかすげーよくできてるぞこれ！しかも1個19HK$！お店の人と交渉したら、値段は下げないが10個買えば1個おまけするというので、私自身の分に加え、N氏と共同で会社のモンハン好きの皆様へのお土産に11個いただくことにしました。……ぶはははは、パッケージの権利表記が無茶苦茶だ！ハガレンだろこれ！しかもSTマークまでそのまんまパクってる……。更に字が間違いだらけｗｗｗ いや〜お約束だねぇ……。ちなみに「モンスターハンター」はそのまんま「怪物狩人」でした。
さて次なるお宝を求めて屋台街を突き進んでいると、とあるおもちゃ屋の前でI氏が足を止めた。……ガンプラだ！デスティニーとグラハム専用ユニオンフラッグだな。でもどこにも「ガンダム」と書いてない！これだ！これが欲しかったんだよ！とりあえず目星をつけておき、屋台街を最後まで見てから引き返してきてI氏が喜び勇んで買い求めてました。私はその間店内に目を彷徨わせていたんだが……ファイバードのトランスフォーマーがある！Σ(ﾟ∀ﾟ*) パッケージに詳細な変形方法が描かれているので、どうもほんとにトランスフォーマーとして売られているようなんだが、そのコピー品なのかもしれない。これは買うしかないな！更にもう1体、5体合体のトランスフォーマーも買っときました。N氏はどこかで革製のiPadケースをみつけてきましたよ。
女人街をひと通りクリアしたので、晩御飯をいだきましょうかと適当な食堂に入り、私は五目粥、I氏はエビワンタン麺、N氏は五目飯を注文する。おおっ、お粥うまいな！実にダシが効いてる！テーブルに置いてあるラー油をかけると更にうまい！日本でお粥というと特殊な状況下でしか食べないけど、中国では麺類と同じ扱いの常食で、スープで炊いてあるから実に味が深い。ただし、表面から少しずつすくってふーふーしながらでないと食べられないぐらい熱い……やけどした舌が2・3日痺れたままだったよ……。しかしこっちの人はこういった食事にごく普通にコーラを頼み、しかも瓶にストロー差して飲むんだよね。器には直接口をつけないのが習慣とはいえ、グラスに注ぐことすらしないってのは面白いよな。ビールはグラスに注ぐのに……。まさに「食は文化なり」だねぇ。
続いて油麻地に戻り、今度は廟街（ミウガイ）、別名男人街（ナムヤンガイ）探索を開始！基本的には同じような屋台街で、売り物も全く違うというわけでもないんだけど、それでも時計、タバコ関連、カメラ、などのいわゆる「メンズギア」の類が多かったかな。また"男の子"なら好きそうなバカバカしい小物も多く、顔が(^o^)で体が先行者っぽくてゼンマイでギコギコ踊るロボットおもちゃ（10HK$）があまりにもくだらなかったので、思わず買ってしまいました♪こういうのをみつけるのが楽しいんだよな〜。
男人街の南半分を眺めたところで、香港中にある有名な甘味チェーン『許留山（ホイラウサーン）』にてスイーツ分を補給。N氏はマンゴーアイス、I氏はツバメの巣入りスイカジュース、私はマンゴーアイスとマンゴープリンの盛り合わせ、そして亀ゼリー（ホット）を注文！まずはアツアツの亀ゼリーがやってきました！これは黒くて漢方の匂いがぷんぷんするゼリーで、以前の香港旅行の際にお土産にした缶詰があまりにもインパクトが強かったので、一度お店で食べたいと思ってたんだよね。デザートというより漢方薬と言った方がいいかもしれない。暑気払いによく食べられるそうですよ。とりあえずそのまま口にすると……もろに漢方臭い！でもちょっと揮発成分が含まれているのか、口の中がしゃきっとする。添えられたシロップをかけるとだいぶ食べやすくなるが、N氏とI氏は一口で放棄したので、私がガツガツと平らげました。こういうの好き♪本命のマンゴースイーツもうますぎて腰に来た♥
続いて男人街の北半分に入りますと、こっちは更にディープなようで、アダルトグッズやアダルトDVDの店が多く実に男の園なカンジ♪DVD屋をのぞいてみたけど、日本のAVのコピーばっかじゃん！公園沿いにヒスイのアクセサリー専門のお店が立ち並ぶ一角もあり、実に活気がありますな。香港らしさを味わうならぜひ来るべきでしょう。ただし、非常に胡散臭くてあやしい雰囲気なので、安全には十分注意を払いましょう。
夜の屋台街の怪しさを堪能して、コンビニでビールとお菓子などを調達してホテルに戻ってきたら既に午前様……はしゃぎすぎだろ……。シャワー浴びてビール呑んで寝よっと。私が買ってきたビールは香港のではなく『PIRATE』というヨーロッパの輸入品でしたが、なんと8.5度！ありえねぇ！アルコールがきつすぎて発泡酒みたいな味だったな……。I氏が選んだ『BLUEICE』というやつはごく普通に呑みやすいビールでした。お菓子は明治の『HELLO PANDA』という中国限定のチョコ菓子なんだけど……どう見てもコアラのマーチだろこれ！いいのかよ明治！
1日目へ
香港地獄紀行トップへ
3日目へ